革命家ゲバラが革命に目覚める前、24歳のときに南米をバイクで旅したときの旅行記だ。映画「モーターサイクル・ダイヤリーズ」の原作。日記をそのまま翻訳しているような感じだ。
内容は、本当に日記ぽい内容のため、つまらない部分も多い。ただの金持ちのぼんぼんのきままな旅行の日記であるから、紀行文としての価値はゼロに等しいだろう。
しかし、最初は無自覚に無軌道に旅しているだけだった若者が、だんだんと庶民の生活への理解を深めていき、そしてこの旅で培われたものが彼を革命家へと導いた、という事実を前提として読むと、なるほどなるほど、と読まされてしまう。
前半と後半とでは、明らかに著者が考えていることに変化が生まれている。人間は短期間で変わるものなのだ。この旅は、間違いなく彼の人生を左右し、またそれが南米大陸の運命を左右したのだ。
南米を旅すると同時に、一人の人間が若いボンボンの医師から革命家に至る過程を旅する、人生の旅を描いた良書だ。こういう旅をしたい、と思った。「旅に行きたい」という気持ちを大きくする、という意味では、これほど優れた紀行文もないだろう。
![]() | チェ・ゲバラ モーターサイクル南米旅行日記 Ernesto Che Guevara 棚橋 加奈江 現代企画室 2004-09 by G-Tools |
↑文庫本を出して十代の人間が買えるようにすべきだと思うのだが。
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