2009年05月14日

日本のゴーギャン 田中一村伝

奄美大島に行ってきた。

不思議な場所だった。神秘的ということではない。
今まで自分が行ったどんな場所とも違ったのだ。

沖縄のような雰囲気もあるが、沖縄とは明確に違う。
あくまで鹿児島県の離島だ。
リゾート的な雰囲気に華やいでいる印象はない。
とはいえ、寂れた日本の田舎、というのとも少し違う。

言葉に若干なまりはあるが、人々の日常がなにか大きく違うという印象もない。でも何か、違う。

自然は美しい。新しいトンネルも美しい。衆議院議員を同時に二人も輩出しているのだ。

泊まったホテル(というかプチペンション?)は、最近オープンしたばかりだが従業員は3人、全員とも本州から最近来たばかり。こういう邦画、なかったっけ。というような。

行って楽しかったか、といわれればすごく楽しかった。
ご飯はおいしかったし、黒糖焼酎はおいしいし、マングローブや原生林は見ごたえがあった。生の民謡は、唄者が風邪気味だったが、それも含めて趣があった。

そんな中、奄美大島に由来のある田中一村美術館を見学したのだが、
これがすごかった。

絵から伝わってくるエネルギーで、ほとほと疲れ果ててしまったのだ。
すばらしい画家だ、と思った。

そんなわけで早速その場で買ったのがこの本。
夢中で読み続け、帰りの飛行機と空港からのバスで読み終わってしまった。

内容。ーーーーーーーーー
画壇に背を向け生涯、妻を娶らず自らの才能だけを信じ貧窮をものともせずひたすら絵をかいた六九年の軌跡。東京・千葉・奄美大島と移り住んだ一生を追う。伝説の日本画家田中一村のただ一冊の伝記です。
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で、この一生が凄い。執念。天才。運命。狂気。
今まで知らなくてすみませんでした。
南日本新聞の取材班が作っているのだが、取材を相当念入りに行っているらしく、詳細に、インタビューに裏打ちされた内容でしっかりと書かれている。最後のほうは感情移入して過剰な描写になっているが、それもまたよい。
こんな一生が本当に、しかも自分が生きている今からそう遠くない昔にあったのだ、ということをまざまざと知った。

よい出会いのある旅だった。

4094033815日本のゴーギャン 田中一村伝 (小学館文庫)
南日本新聞社 南日本新聞=
小学館 1999-05

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↑絵のタッチ自体は色も鮮やかで美しいのだが、実物は全く別物だった。
posted by カミチョフ at 21:33| 東京 晴れ| Comment(0) | TrackBack(0) | 本(ノンフィクション) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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