2009年05月18日

蒲団・重右衛門の最後

田山花袋の蒲団・重右衛門の最後を読んだ。

あらすじーーーーーーーーーーーーーーーーー
蒲団に残るあのひとの匂いが恋しい―赤裸々な内面生活を大胆に告白して、自然主義文学のさきがけとなった記念碑的作品『蒲団』と、歪曲した人間性をもった藤田重右衛門を公然と殺害し、不起訴のうちに葬り去ってしまった信州の閉鎖性の強い村落を描いた『重右衛門の最後』とを収録。その新しい作風と旺盛な好奇心とナイーヴな感受性で若い明治日本の真率な精神の香気を伝える。
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蒲団は、これ以上のものではない。当時はこの内容が斬新だったため自然主義として注目を集めるようになったが、今、この作品を読んで感じるおもしろさは、そういった前提を入れてでないと、評価はしにくいだろうと思う。
文学でしか表現できない、「なにか」を感じることはこの話からはできなかった。

むしろ重右衛門の最後が面白かった。
スリリングな内容を、漢文の影響を色濃くうけた美しい文体でさらさらとつづっている感覚は、結構独特。情景も目に浮かぶようだし、ドラマチックな展開が無理なく進む。都会人の目線で長野の閉鎖的な村落の異常性を描くが、ヒューマニズムの観点からこちらが正しい、という姿勢をとることもなく、心にすっと入ってくる。

4101079013蒲団・重右衛門の最後 (新潮文庫)
田山 花袋
新潮社 1952-03

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↑この内容の話に「蒲団」っていうタイトルつけちゃうところは結構好きだが。

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posted by カミチョフ at 18:31| 東京 晴れ| Comment(0) | TrackBack(0) | 本(日本) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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